フランスはリモージュ地方の焼き物の、ちょっと変わった形のカップ&ソーサーです。
種類 :カップ&ソーサー メーカー:アビランド(Haviland) 形状 :ラメキン ハンドル:無し パターン:SCH-#270(a) 絵付け :たぶん、印刷 生産国 :フランス 年代 :1905年頃 見るからに「リモージュ」といった感じの金彩と、小さな薔薇が全面に描かれている、大変可愛らしい品です。カップやソーサーのふちは花びら様になっており、金彩の部分は僅かにもこもことエンボスが入っています。 金彩はマットな感じですし、なにより薔薇が落ち着いた色合いなので、華やか、というよりは繊細、といった印象がします。 そしてどう言う訳か、この品にはハンドルがありません。 こういった、取っ手の無い小ぶりの器を「ラメキン」と呼ぶようです。 もともとヨーロッパの茶器は中国由来の「茶托と湯飲み」が元になっているので、カップには取っ手がありませんでした。 この品は、その頃の「ティーボウル」タイプのようです。 ……が、なぜよりにもよって、「リモージュ」で作ってしまったのでしょう? イギリスやドイツと異なり、リモージュ地方の土からは、薄くても丈夫な陶磁器を作ることができます。 この品もとても薄くて、カップの縁など、齧ったら割れそうです。 そんな薄さですから、お茶を注ぐと、熱くてとても持てません(笑) せめて高台があれば湯飲みのように持てるのですが、残念なことに高台はありません。 カップが薄い → 熱くて持てない → 早く冷めるように、カップは浅くして口は広め、1杯3口ぐらいで飲めるようにしました。 ……と、一応は考えられているのかなー?というような大きさと形状です。 でも、です。やはりお茶が飲み難いのです。 20世紀初頭、茶器に取っ手は普通についているのですから、これはわざわざつけなかった訳ですよね? これでお茶を飲もうとしたら、両手でソーサーを持ちつつ親指でカップを押さえて口に運ぶか、お茶が温くなるまで待つしか無いような気がするのですが…… 当時の人は、どうやってこれでお茶を飲んでいたのでしょう?
by ramie4th
| 2010-02-23 22:10
| アンティーク・陶器
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