我が家では、水草の大事な炭素源である二酸化炭素を酵母のアルコール発酵によって得ています。これまではずっと「砂糖ゼリー」を酵母に食べさせてきたわけですが、先日、より簡便な「砂糖水+重曹」にしてみました。重曹は塩で代用が可能だそうです。
そもそも酵母のアルコール発酵には砂糖と水があれば良いわけですが、これだけだと酵母が一気に砂糖を分解してしまい、二酸化炭素の発生が持続しないという欠点があります。 そこで水槽に二酸化炭素を持続して添加する為には、ある程度アルコール発酵を抑制する事が必要となるわけです。 一般的な抑制剤としては「ゼラチン」「重曹」「塩」等が使われているようです。 「ゼラチン」は「砂糖ゼリー」として使われます。 この場合、酵母が砂糖を分解する為には、まずゼリーを食べて消化しないといけない、ということからアルコール発酵が抑えられます。酵母が食べた分だけゼリーが減ってゆくので、見た目にもわかり易いですね。 ゼリーと良く似たものに「寒天」がありますが、ゼラチンがタンパク質であるのに対して寒天は食物繊維である事から、酵母は寒天を消化できません。 その為、寒天の中に砂糖がどのぐらい残っているのか見た目で判断できないばかりか、酵母から離れた場所にある砂糖は分解されずに残ってしまい、効率が良くありません。だから寒天は使われないのですね。(経験者は語る) 対して「重曹」「塩」はどうでしょうか? 「砂糖水+重曹」のレシピは、このようになります。 ペットボトルの容量:砂糖:重曹 = 250(ml) : 50(g) : 1(g) 「砂糖水+塩」だったら ペットボトルの容量:砂糖:塩 = 250(ml) : 50(g) : 5(g) 重曹の主成分は、 コーンスターチ29.6%、炭酸水素ナトリウム25%、第一リン酸カルシウム25%、酒石酸水素カリウム10%、焼ミョウバン10%、グリセリン脂肪酸エステル0.4% 塩の主成分は、 塩化ナトリウム99% です。 2つに共通するのは「ナトリウム」です。 このことから、酵母のアルコール発酵を抑制するのは「ナトリウム」ではないかと考えられます。 が、ここでひとつ疑問が出ます。 添加量が違うのです。 「重曹」の場合は砂糖の1/50で良いのに。「塩」を使う場合は砂糖の1/10量を加える必要があるのです。 これは「重曹」の中に「ナトリウム」よりも効果の高い酵母の代謝抑制剤が入っているという事でしょうか? 「ナトリウム」以外だと「カルシウム」か「カリウム」になると思うのですが、有効成分候補だけでも重量比目分量で塩の20倍以上もの抑制効果があるとは、重曹はなかなかの優れものです。 なにやら不思議な事ですが、今更「酵母の代謝サーキット」やら調べる気も起きないし、きっと見ても眠くなるだけなので放置する事にします。 先日作った「砂糖水」から勢いが弱まったとはいえ、まだ二酸化炭素が出てくる事だし、 まあ、いいか。
by ramie4th
| 2005-09-03 00:29
| 水槽のこと
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